境港で蟹を買う前に。米子城と丸山を歩いて、牛骨ラーメンでしめる秋のてくてく旅

米子城(秦山)から見る飯山

秋の訪れとともに、境港の蟹が恋しくなる季節。​
今年もその美味を求めて、米子の街へと足を運びました。
​米子城址や丸山を巡り、名物の牛骨ラーメンを堪能しながら、歴史と味覚の旅を楽しんできました。
​そんな一日の記録をお届けします。

目次

てくてく場所

鳥取県 米子市

米子市 公式ホームページ(外部リンク)

米子観光ナビ(外部リンク)

距離 8.8km 登り 266m 下り 267m

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米子城三の丸駐車場
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湊山
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弘法大師像(米子城跡)

てくてく感想

📷 写真でたどる道のりはこちら→ てくてく行程へ

蟹が食べたくて、境港へ

今日は蟹を買いに境港へ。
以前は父親に連れられて毎年10月に蟹を買いに行くのが恒例行事だった。

けれど、父も歳を取り、嗜好も変わり、ここ数年は足が遠のいていた。

昨年、久しぶりに妻と子どもと一緒に蟹を買いに行ったら──
買った蟹が、これまた美味しい。

味をしめたわたし。
10月になると頭の中はかに一色。

かに、かに、かに。


蟹だけじゃもったいない。山も城も!

せっかく境港へ行くなら、趣味も楽しみたい。
山登りに、お城めぐりに、寺社巡り。

そのすべてが一つの街で叶うのが、米子。

今回一緒に行ってくれた妻と、妻のママ友にも許可をもらって、出発。

高速道路をひた走り、米子へ。


米子城址へ登る

新しくできたという米子城三の丸駐車場に車を停める。

米子城址は湊山という山域にあり、山頂には本丸や天守台の遺構が残る。
建物は一切ないが、家族連れなどで案外にぎわっている。

なぜ…?

と思いつつ、あっという間に湊山の山頂に到着。
天守台跡からの眺めは、なるほど絶景。

米子から境港、そして遠くには伯耆大山。
日によっては、山頂から日の出が見えるらしい。

そりゃ人も来るはずだ。


雨が降ってきたので飯山へ

小雨が降ってきたので、湊山を下り、米子城の出丸だった飯山へ。
といっても、小高い丘という感じ。

展望もなく、蚊と蜘蛛ばかりだったので、写真だけ撮ってすぐに下山。


別行動で、街歩きとラーメン

時間は11時過ぎ。
妻と妻のママ友はランチへ、わたしは別行動。

まずは米子市立山陰歴史館で米子城と飯山城の御城印をいただく。

その後、河童伝説の残る加茂川沿いを歩いて、
小腹が空いたので米子名物・牛骨ラーメンを食べることに。

入ったのは昭和27年創業の老舗。
美味しかった。


寺町通りと湊山公園を歩く

さらに米子の町を歩き、寺町通りへ。
御朱印をいただきたかったが、ちょうどお昼時なのでお参りだけ。

公園へ足を伸ばして、湊山公園へ。
親子連れや釣り人が楽しそうに過ごしている。

時間は13時前。
そろそろ合流の時間。


どうする?丸山に登るか?

ただ一つ気になるのが、湊山の隣にある丸山の存在。
どうしよう。登るか?

そこに妻からLINE。
「迎えに来てください」

「そこにいてください」と返事を送り、丸山へダッシュ。

山頂には、米子城の出丸の遺構が少しだけ。
写真を撮ってすぐに下山。


蟹を買いに、境港へ

あとは妻と妻のママ友を迎えに行って、蟹を買うだけ。

気持ちも、おなかもいっぱいになる、
そんなこんなの山登りでした。

つづく。

てくてく道のり

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米子三の丸駐車場からスタート

米子城三の丸駐車場

家臣)今日は蟹を買いに境港へ。
いえいえ、山に登りに米子までやって来ましたぞ。
殿、今日は毛利元就公の孫様になられる吉川広家も住まわれた米子城跡のある湊山の山頂に向かいますぞ。
奥方様、そのご友人もよろしくお願い申しまする。
いざっ!

米子城枡形虎口跡

家臣)こちらの枡形虎口跡が登城口となっている様子。
行ってみましょう。

米子城二の丸表御門跡

家臣)お~、二の丸表御門跡に立派な楠がありますぞ。
いつからあの場所にあるのですかなあ。

小原家の表門長屋

家臣)こちらは城下から移築された小原家の表門長屋ということです。
門を抜けるとなんとテニスコート。
昔は米子城の二の丸で御殿などがあったみたいですがなんともはや。

米子城石段

家臣)いよいよ核心部に向け湊山を登っていきますぞ。
整備前なのか草が延び放題なので奥方様とそのご友人、お気をつけなされ。

米子城址の石段

家臣)その昔は草木1本なく立派なお城だったのでしょうなあ。
石段が上へ上へと延びております。

米子城の本丸と天守台、副天守台の石垣

家臣)この登城路の石段はいつ頃整備されたのでしょうかなあ。
こんなに歩きやすかったら敵が攻めてきたら守りは大変ですぞ?️

米子城址の副天守台の石垣

家臣)米子城の本丸と天守台、副天守台の石垣が見えて参りましたぞ。
こちらも整備前なのか草が繁っていますが立派なものですぞ。

米子城址の石段

家臣)もう少しで山頂のようですぞ。
殿、奥方様とそのご友人頑張って下され。

米子城址(湊山)へ登る

米子城本丸のあった湊山の山頂

家臣)米子城本丸のあった湊山の山頂に到着しましたぞ。
いつもの山登りに比べたら何てことはありませんでしたなあ。
では城下の景色を見に参りましょう。

米子城(秦山)山頂から見る境港

家臣)こちらは境港の方角ですな。
奥に見えるのは島根半島の山々であの辺りにこの後向かう蟹を扱う魚河岸があります。
楽しみですなあ。

米子城下眺め

家臣)こちらは米子城下眺めですな。この後城下を散策に参りましょう。

奥方)私どもはどこかの茶屋で美味しいものでもいただいておりますから殿方だけで行ってらっしゃいな。

家臣)と言うことです。

殿)あいわかった。

米子城(秦山)から見る飯山

殿)お~これはこれは良い眺めじゃ!

家臣)そうですなあ。手前にある山は飯山。築城当初はあちらが本郭だったようです。
その後米子城の出丸となり采女丸と呼ばれていたそうですぞ。その奥に見えるのは我々の憧れの伯耆山大仙。来年くらいには登ってみたいですなあ。

殿)そうじゃのう。その節はよろしく頼むぞ!

家臣)御意。

飯山への道

家臣)それでは下山して飯山に向かおうと思ったのですが、飯山への路は整備中のようで立ち入りができないようですので来た路を戻り向かうことに致します。
下調べが不足しておりご迷惑をおかけします。

米子城下り

家臣)ではいちど下山しますぞ。
足元にお気をつけ下され。

飯山を散策

城山大師

家臣)良き城でしたな。
おやっ? これは城山大師ですな。
大正時代にこの地を起点にして八十八ヶ所巡りができるよう湊山に200体の石仏が安置されたそうですぞ。
お参りして行きましょう。

秦山から飯山へ

家臣)それでは大通りをわたり飯山へ向かいましょう!
奥方様、ご友人の方早馬が近づいておりますからお気をつけなされ。

飯山の山頂へ

家臣)ではこの路を歩き飯山の山頂へ向かいます
すぐ着くはずですぞ。

飯山の石段

奥方)この階段を登るのですか?

家臣)そうですぞ。奥方様なら何てことないでしょう。

奥方)あらまあ。

飯山の山頂

家臣)飯山の山頂に到着しましたぞ。
ここが米子城の出丸であった采女丸の跡です。
木々が払われると良い景色でしょうなあ。

飯山の石

殿)鯉吉よ、そこの岩の上で写真を撮ってやろう。おやっ? そなたの後ろの岩にどなたかおられるようじゃぞ。

家臣)そのようですなあ。話を聞いて参りましょう。そち、どなたじゃ?

おなし)わたしはおなしと申します。先程米子城の天守跡で米子城下の散策に参られるとお聞きしましたのでわたしが案内しようかと…

殿)それは頼もしい。ぜひそうしてくだされ。

おなし)よろしゅうございます。

家臣)それでは下山して米子城下の様子を見に参りましょう。

米子市街

殿)立派な城下じゃのう。

家臣)そうですな。殿、殿とわたしとおなしはこのまま城下町の散策。奥方様とご友人はこれから茶屋に向かわれます。

殿)あいわかった。妻よ米子のうまいものでもしっかり食べてこい。

奥方)行って参りますわ。ほほほほほほ。

米子賀茂神社天満宮

家臣)殿、今日の良き日のお礼に地元の神社にお参りして参りましょう。

殿)そうじゃな。

賀茂神社天満宮

おなし)よくお参りになられました。
こちらの神社は賀茂神社天満宮です。境内では米子の名水「宮水」が飲めます。健康を祈念してお飲み下さい。

殿)それはありがたい。
それでは一口いただくぞ。うん、うまい。

家臣)よろしゅうございましたな。
では米子城に登った証をいただきに参りましょう。

米子市立山陰歴史館

家臣)こちらの米子市立山陰歴史館でいただけるようです。では入ってみましょう。
殿、米子城は湊山と飯山から成り立っていたのかなと思いましたが、どうやら丸山という山にも城の一部があった模様ですぞ。

殿)なるほど。

加茂川沿いと牛骨ラーメン

米子加茂川沿い

家臣)登城の証をいただけましたし散策を続けましょう。

おなし)この辺りは加茂川沿いに土蔵が建ち並ぶ場所です。
河童伝説が残っており、その縁もあってか水木しげるさんからカッパの三平の像が贈呈されて設置されています。

殿)こりゃあかわいいわい。

米子加茂川沿いの土蔵

家臣)古い土蔵が今でも残っているのですなあ。

米子河童

家臣)殿河童の親子ですぞ!

おなし)こちらの河童の親子には名前があり、父親は「加茂坊」で長男は「日野ポン」というそうです。

殿)ほ~、そうか。

米子川沿いのコスモス

家臣)コスモス越しの土蔵がいい雰囲気ですなあ。

米子の河童

家臣)またまた河童の親子ですぞ。

おなし)こちらは先程の父子と一緒の家族で、母親が「米子」、長女が「久米子」、そして次男が「伯耆坊」といわれています。

殿)この河童の親子は米子の民に愛されているようじゃな。

米子 牛骨ラーメン

殿)それはそうとちと小腹が空いたんじゃが、おなし、どこかうまいものを出してくれる茶屋はないかのう。

おなし)米子の名物に牛骨らーめんがありますがいかがですか?

殿)それは良いのう。

家臣)ちょうど良いところに茶屋を見つけました。いただきに参りましょうぞ!

米子 武蔵 牛骨ラーメン

殿)ほ~、これが牛骨らーめんというものか。
どれどれ。
う~ん、牛骨の旨味が汁に溶け込みそれが麺によく絡んでうまいわい。

寺町通りと湊山公園

米子の市街地

殿)あ~満腹じゃ…

家臣)殿、よろしかったですね。
では米子城下の散策を続けましょう

米子城下町

家臣)この辺りは城下町の様相をよく残している町並みですなあ。

米子寺町通

おなし)こちらの通りは寺町通りです。
9つのお寺が並んでいるありがたい通りですよ。

米子の松

おなし)いよいよ米子城下の散策も大詰めです。
こちらの松は潮止め松と呼ばれ中海からの潮風から町を守るために植えられたと伝わる松です。
大きな松は残念ながら倒れてしまったのですが、その種から次の代の松がすくすくと育っております。

米子 秦山公園 清洞寺の跡

おなし)こちらは今は埋め立てられ湊山公園となりましたが、その一角にある清洞寺の跡です。

米子からの中海

家臣)かつて米子城の麓に護岸があった中海のようですな。

殿)釣り人がいるが何が釣れるんだ。

おなし)チヌやハゼが釣れている様子ですよ。

米子駐車場への道

家臣)ではそろそろ駐車場に戻りましょう。
奥方様たちを午の刻の九つ半に茶屋までお迎えにあがることとなっておりますので急ぎましょう。

殿)鯉吉よ。目の前に見えるあの左手の高台が丸山なのかのう。

おなし)殿、よくおわかりになられました。あちらが丸山です。

殿)そうか~。

最後に丸山へひと登り

秦山公園から丸山へ

家臣)殿、お待ちくだされっ! もうお時間が!

殿)ええいっ! このような機会はそうそうないんじゃ。丸山へ登りに行くぞ。そなたはここで待っておれ。

家臣)いえいえ。殿に何かあれば一大事! お供させていただきます。

内膳丸と呼ばれる郭

家臣)こちらが丸山方面ですな。
かつてはここに内膳丸と呼ばれる郭があったそうです。
行ってみましょう。

内膳丸があった丸山の山頂

殿)ここが内膳丸があった丸山の山頂か?

家臣)そのようですな。今は草木が繁って当時の面影はありませぬなあ。

おなし)その先に内膳丸の石垣が残っておりますよ。

内膳丸の石垣

家臣)ここが内膳丸の石垣の先端のようですね。
山域全体を整備すれば見事な城郭が表れるのでしょうね。

丸山山頂

殿)殿、よろしいですかな?
それでは奥方様たちをお迎えにあがりましょう。

米子城二の丸の石垣

家臣)二の丸の石垣越しに我が家の早馬が見えまするぞ。

米子城址

おなし)米子城は令和元年から令和15年にかけて大々的に整備されているところです。
10年後には素晴らしいものとなっていることでしょう。

殿)おなしよそれは楽しみじゃな。

米子城三の丸駐車場

家臣)駐車場に到着しましたぞ。では奥方様たちをお迎えにあがりましょう。おなし様ありがとうございました。

おなし)殿、お頼みしたいことがあるのですが。

殿)なんじゃ?

おなし)わたしを殿の元に連れていっていただけませぬか。

殿)それは良い付いてまいれ。
我が城には鯉吉以下素晴らしい仲間が大勢おるぞ
ハッハッハッハッハー。

【ご注意】
本記事は筆者「ぶたきのこ」の体験記録です。
登山・街道歩き・グルメ紹介については、ご自身の体調や環境に合わせて、無理のない範囲で楽しんでください。
地図や備品を携帯し、安全には十分ご配慮の上、自己責任にて行動をお願いいたします。
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