てくてく日:2025/04/12
てくてく場所
笹ヶ丸山
広島県広島市安佐北区安佐町
距離 14.3km 登り 640m 下り 636m
てくてく感想
はじめに。
令和7年4月12日現在
宇賀峡の地蔵尊堂の手前500ⅿ辺りから先が崩通行禁止になっています。
笹ヶ丸山へ登ることを検討されている方は確認が必要です。
ということも露知らず、
このたび登った山は、笹ヶ丸山。
宇賀ダムから宇賀峡沿いの道を進み高山集落を経由して鉾ノ峠にある登山口から笹ヶ丸山に登ってみました。
現在チャレンジ中の山リストがある。
地理的にちょっと行って来ま~すという場所ではない。そのためチャレンジを始めたのは良いものの足が遠のいている。
チャレンジしている山の多くは広島市郊外の里山。広島市とはいっても郊外は結構山深い。
熊の生息域でもある。
また山に入る人も限られ登山道が荒れ気味なところも多いのだ。
こうしたことから晩秋から早春の時期にかけてこうした山々にチャレンジする予定にしていた。
しかし、年が明けた頃からの異常な寒さ。移動手段のスクーターで広島市方面に出かけることに不安を感じて行けずじまい。
もうすぐ5月。雑草が伸び始め獣も目覚める。
いつ行くの?今でしょ
今のうちに登れるだけ登っておきたい。
重たい腰を上げスクーターに乗りそんな里山をめざすことにした。
自宅を出発して2時間強。
やっとスクーターを停めておく予定にしている道路の路肩に到着。今日は赤線繋ぎを兼ね広島市北部にある宇賀峡から歩いて高山集落を経由して鉾ノ峠の登山口から笹ヶ丸山に登ることにしている。
朝の7時過ぎ。宇賀峡に面している道路の路肩はひんやりしている。日の出の時刻は過ぎているが谷の中なので陽が届かない。しばらく峡谷沿いの車道を歩いて行く。
4月からアマゴ漁が解禁になっている様子。朝早くから峡谷を流れる谷山川の流れに竿を出して釣りを楽しんでおられる人がいる。熊が出ないかビクビクして歩いていたが人気があり少し安心。釣り人はわたしを見てビックリしていた。
通行止めと不安、でも一歩ずつてくてくと
峡谷の様子を眺めながら歩いていると道路にコンポストが置かれている。通行止めの表示。工事による通行止めか?
しかし、なんの案内もない。とりあえず自己責任で少し先まで歩いてみる。
道路脇の崖の工事をしている。今日はお休みのようで作業員はいない。どうやら工事のために通行止めにしているようだ。
しばらく歩いていると一台の軽自動車がわたしを追い抜いていく。どこへ行くんだろう。通行止めにの工事はまだ先だったんだろうか…
その後三差路に到着。直進すると丹原地区。右折すると高山地区だ。ここは高山地区方面へ。
廃村・高山集落で満開の桜に迎えられて
家が見えてきた。高山集落のようだ。過疎化により現在は廃村になっているようだ。しかし荒れ放題というわけでもなく定期的に元住民によって管理をされているのだろう。
そんな集落の一角に立派な桜の木が。それも満開。集落が賑わっていた頃にはこの桜の木の下に多くの住民が集まってお花見でもしていたのかなあ。そんなことを想像しながら歩いて行く。
しばらく歩き車道は砂利道に。その後も道のほとりには集落があった頃の名残なのだろうか段々畑の石組みなどが残されていた。
道の整備に気づく|誰かが山を守ってくれている
笹ヶ丸山の過去レコをみると高山集落を経由して鉾ノ峠の登山口から登る記録が多い。そのレコに鉾ノ峠手前の藪のことが記録されている。
わたしも藪漕ぎ覚悟で歩いて来たがそこへ一台の車が停まっていた。さっきわたしを追い抜いて行った軽自動車だ。藪があったと思われる個所が刈られている。
すると山の中から草刈り機の音が。登山道を整備されている有志か。それとも森林関係の仕事をされている方か。どちらにしても藪を漕ぐ必要はなくなった。
すぐさま鉾ノ峠に到着。いよいよ笹ヶ丸山へ向けて登山道を登って行く。
といってもしっかり整備された登山道ではない。木々の間を抜けるように何となく踏み後があるがピンクテープを頼りに歩く感じだ。
草刈りをしておられる方はどこを刈られているんだろう。地図で音のする方を確認。どうやら回り込むように登って行く登山道をショートカットできるよう木々を刈っておられるようだ。
あれだけ音がすれば熊が出ることはないだろう。しかし草刈りをされている人が急にわたしに出くわすと驚かれるだろう。草刈り機を持っておられるので危険のないよう遠巻きに歩いて行く。
木々が覆い茂っているルートから日の当たる箇所へ出てきた。日が当たるのが裏目になるのか灌木が茂り登山道が不明瞭。地図を確認しながら足元に気をつけつつ何となく歩いて行く。
しばらくすると登山道らしき踏み後を発見。その後ピンクテープに誘われながら急勾配の山肌を登って行く。
しばらく山らしい山に登っていないので息が切れる。稜線へ到着する。やれやれだ。その後少し歩き無事笹ヶ丸山の山頂に到着する。
山頂からの展望はなし。山頂で少し休憩。息を整え下山を開始する。
下山していると草刈り機の音が近づいてくる。草刈りをされている方に遭わないよう道を外れて遠巻きにやり過ごす。ご苦労様です。
登山道に復帰すると登りの際にてこずった灌木が伐採され歩きやすくなっていた。ありがたいことだ。
しかし何のために草を刈っておられるんだろう。鉾ノ峠の登山口まで下山。ここからはのんびり車道を歩いて宇賀峡沿いの道路の路肩に停めてあるスクーターに戻るだけ。
お腹が空いたなあ。そうだ!高山集落で咲いていた桜を愛でながらお昼ごはんにしよう。きっと桜も喜んでくれるに違いない。
桜の下でカップ麺|感謝と申し訳なさの入り混じり
高山集落に戻って来た。一台の普通車がやって来る。若い二人組の男性が車に乗っている。どこに行くのだろう。この先は行き止まりだ。しかも通行止めのコンポストまで除けて。
車と歩きの違いはあるがわたしも通行止めのコンポストを通り過ぎここまで歩いて来たのだが。笹ヶ丸山に登りに来たのだろうか?廃村めぐりか?それとも…
立派な桜が見えてきた。小川に架かる橋の上にお昼ごはんを広げる。今日はカップ麺とコロッケ。カップ麺に湯を注ぎコロッケを食べながら出来上がるのを待つ。桜が綺麗だ。
そのとき軽トラが一台やって来てわたしの前で停まる。「あんたあ〜どこから来たんねえ〜」軽トラの運転手が話しかけてきた。「ここらは通行止めになっとるけ〜の」
そう言い残して軽トラで行ってしまわれた。わたしはスミマセンとただただ平謝り。出来立てのカップ麺を手に取りその場をあとにする。
その後カップ麺を食べながら足早に高山集落をあとにする。そしてあのコンポストのあった場所まで戻って来た。悪いことをしたなと反省しながらも一安心だ。
山と集落にありがとう|記録を残すことの意味
**里山。**なぜ里山というのか。それは山の恵みを受け利用しながら暮らす人里の近くにある山ということでそう呼ばれているようだ。
そんな人里が近年過疎化による廃村が進んでいる。廃村になると山は荒れる。山を利用していた頃の山道は雑草や木々に覆われ歩けなくなる。廃村にいたっては防犯のため立ち入りを禁止される地域も増えてくるだろう。
今まで普通に登ることの出来た山もいつ登れなくなるかわからない。山や過疎化した集落を護る活動が必要だが行政レベルでできることが限られているだろう。
しかしわたしがどうのこうのできることでもない。金もないし時間もない。ならば山を管理されている方に感謝をしつつ登れるうちに登っておきたい。そして登った山の記録を残す。
その記録を見ていただいた方が何かを感じてくれるなら…
まだ登りたい山がたくさんある。すべて登りきることができるかなあ。
なんにしてもご迷惑をおかけした皆様。申し訳ありませんでした。
そんなこんなの山登りでした。つづく。
てくてく行程
宇賀峡からスタート|高山集落と春の道をてくてくと

宇賀峡沿いの車道の路肩にスクーターを停めさせていただきここから歩いて行きます。

宇賀峡の景色を眺めながらしばらく車道を歩きます。

宇賀峡を流れる高山川。綺麗な澄んだ川だ。
解禁されたアマゴ釣りをしている人がいました。
釣れてるかな?

見ごたえのある峡谷の景色。水が豊富だ。

通行止めのコンポストがありましたが工事でもしているのかな? 地蔵尊堂で道中の安全を祈って行きましょう。

分岐ポイントに到着。ここは右手の高山方面へ。

建物が見えてきたぞ。この辺りが高山集落かな?

桜が満開だ。かつてはこの桜の下で集落の方々がおはなみをしていたんだろうなあ。

高山集落をあとにして登山口のある鉾ノ峠に向かいます。

舗装路から砂利道へ。
畑の名残が石積がこんなところまで。

宇賀峡沿いの道を歩いていたときに わたしを追い抜いていった車が停まってるぞ。
ちなみに鉾ノ峠は左手。車の後ろを進みます。

この辺りは藪のはずなのだが誰かが刈ってくれている。
ありがたい。
鉾ノ峠の登山口から、静かな笹ヶ丸山へ登る

鉾ノ峠に到着。

登山口から笹ヶ丸山へ向かいます。
よろしくお願いします。

しばらくピンクテープを頼りに進みます。

ピンクテープに誘われ歩いてきましたが日が当たる場所に出た途端灌木だらけ。
地図を頼りに木々を掻き分け進み…

何となく踏み跡が。
ここから先は急勾配。
なまった身体に堪える。
稜線を越えて山頂へ|ピンクテープと草刈りの音

尾根筋まで登って来ました。
ふ〜。

笹ヶ丸山の山頂に無事到着。
残念ながら展望はない。
息を整えて下山します。

宇賀峡に向けて下山します。

鉾ノ峠まで下りてきました。

さてここからはのんびりと車道歩き。
お腹が空いたのでどこかでお昼ごはんにしよう。
帰り道と満開の桜|集落跡で味わう昼食と想い

高山集落まで戻って来ました。

高原小学校跡。
多いときは生徒が50人くらい居たとか。
元気な子どもたちで賑わっていたんだろうなあ。

立派な桜の木がある辺りでお花見しながらお昼ごはんにしよう。
桜の木も喜んでくれるかな?

今日のお昼はカップ麺とコロッケ。
小川にかかる橋の上で桜を愛でながらいただきましょう。

満開だ。

今年もいろんなところで桜を楽しませていただきました。
ありがたいことだ。
とそのとき軽トラから降りてきた方に声をかけられました。

宇賀峡沿いの道に通行止めのコンポストが置いてあったけれど、高山集落を含む一帯辺りが通行止めになっている様子。
スミマセン撤退します。
カップ麺を食べ食べ足早に集落を離れます。

通行止めのコンポストが見えてきた。
工事ではなくて防犯上通行止めにしていたのかなあ。詳細は不明。

とりあえずスクーターを停めさせていただいている路肩まで戻りました。
笹ヶ丸山に登る予定をされている方。
通行止めの確認をされて行かれたほうが良いかもしれませんよ。